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【内容紹介】
京都・大怨寺(だいおんじ)の僧侶が転落死した。殺人容疑をかけられたのはその場に居合わせた御堂達也(みどうたつや)。嫌疑を晴らすため、彼の母校、越天(えてん)学園に向かった瓶賀流(みかがみつる)。そこで出会ったのは達也の死んだ母親と瓜二つの女性だった。三十年前に起きた悲劇と私的裁判・双龍会(そうりゅうえ)が繋がるとき、過去の呪縛から解放されるのは、誰だ。
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ルヴォワール・シリーズ4部作の3作目。
今回は推理よりもギャンブルに重きを置いた小説となっておりました。
賭場となる大怨寺は、河原町今出川交差点の南東に建っている、この小説の中だけの架空のお寺さんです。
されど、現実にもその場所にお寺さんがありまして、「了徳寺」とちゃんと地図に記載されております。(既に廃寺化してるそうなんですが……)
観光ガイドブックに載っていない、いわく因縁がありそうな現実の寺を小説の舞台にするとは、さすが元・京大生作家の小説。京大周辺のロケハンにぬかりはないねえ。
▼ オイラも御堂達也と同じように鴨川左岸から大怨寺(了徳寺)を見てみましたよ。
▼ で、今作もボーイ・ミーツ・ガール・ストーリーでありました。
あの二人はこれからどうなってしまうのでしょうか?
4作目はまだ文庫化されていないので、続きを読むのは数年先になりそうなのですが、気になるので4作目『河原町ルヴォワール』のあらすじをフライングして読んでみると……意外や意外、主要登場人物のあの人が殺されてるじゃあーりませんか!
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