
監督:大島渚
脚本:田村孟、佐々木守、足立正生、大島渚
出演:ザ・フォーク・クルセダーズ、緑魔子、渡辺文雄、佐藤慶
【あらすじ】from Amazon
大学生活最後のバカンスに日本海へ遊びに行った悪友3人組(加藤和彦・北山修・端田宣彦)は、海で泳いでいる間に衣服を何者かに盗まれてしまった。そこで銭湯に行くが、湯気の中から現れたネエちゃん(緑魔子)に服を盗めと言われ、他人の服を着用した。しかし、銭湯を出た途端、見知らぬ青年(佐藤慶)にピストルで脅される…。
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フォークル主演の映画があったなんて今まで知りませんでした。さっそくDVDをレンタル。
北山センセと端田氏は、素人なりに頑張って演技してはります。
▼ おしゃれなトノバンの、やる気なさげな棒読み台詞は演出やったんでしょうかねえ?
韓国人の密航事件に巻き込まれた日本の若者3人組の物語なんやなー、と大枠はわかるけれど、一体全体映画の中で何が起こっているのさっぱりわからない、見ている側をまったく無視した不条理な映画でございました。
▼ オイラにゃ、動いて喋っているフォークルを見れること以外に価値を見出せなかったし、緑魔子ネエちゃんのセクシー度も少なかったし……。
当時、フォーク畑の人が一般映画に出たなら「商業主義!」「総括せよ!」と罵声を浴びせられ、石を投げられる雰囲気やったと想像するんですが、本作は民族問題やベトナム反戦問題を取り入れているので左翼のみなさんも納得しはったんかなあ。
よくぞ松竹はこんな映画を配給しましたね。どこぞの地下劇場で上映するのが好ましいような、アングラ臭漂う映画でありました。
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▼ 劇中、アカペラで歌われていた「イムジン河」を聴くと、現在に至るまで侵食され続ける日本の芸能界が悲しくてやりきれないのでありました。