
【内容紹介】 from Amazon
京ことばをめぐるエッセイ集。暮らしの中の京ことばに思いをめぐらせつつ、時代が変わっても一朝一夕に変化したり、断ち切られたりすることのない本質であり、伝統というべき京都文化の深層に近づく身辺雑記。
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「はんなり」とか「まったり」とかと語感が似たような言葉に、「ほっこり」という京ことばがおます。
大阪人同士の会話では、フツー「はんなり」という言葉は出てきまへんが、「まったり」と「ほっこり」は年に一、二度ぐらいは使うことがあるように思います。(自分基準なので他の大阪人のことは知りまへんが)
で、今回、この本を読んでて、オイラは「ほっこり」ということばをまったく誤用していたことに気づきましてん。「今日は長風呂してほっこりしたわ〜」とか「ほっこりした焼きイモやなー」とか、“ほっこり=暖かい”という意味でつこてましてんけど、(そういう意味も持ってますが)京都ではちゃいましてん。
京都で「ほっこりした」は、「がっかりした」「疲れた」「いやになった」というような意味で用いられてましてん。
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京都検定公式テキストを読むと、
ハンナリ 上品で明るく晴れやかなさま。主として、色あいについていうことが多い。「ハンナリした色あいやし、うれしオスナー」
マッタリ 飲食物のとろんとした穏やかな口あたり。「伏見の酒はマッタリしてよろしオスナー」
ホッコリ 仕事や作業が完了したが、思ったより手間取り、気分的に疲れを感じた時に使う。それがこうじるとクタビレ、シンドイと変化する。「やっと山も越えて、ホッコリシたわ」
と書いたーる。
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「今日も職場でほっこりほっこりしたでぇ」と、畳みかけて用いてもエエんやそうです。
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