▼ 京都人に「六道さん」の名で親しまれている六道珍皇寺は、魔界スポットとしても有名どころ。
「六道」とは、仏教でいう輪廻転生をくり返す六つの世界、「地獄道」「餓鬼道」「畜生道」「修羅道」「人道(人間)」「天道(天上)」を指す。
埋葬地・鳥辺野と洛中との中間の位置にあり、かつてはこの辺りが此岸と彼岸との分岐ポイントであると考えられていたらしい。
▼ 迎え鐘(左)と閻魔堂(右)。
お盆前(8月7日〜10日)は「六道まいり」といって、先祖の霊(お精霊さん)を冥界から呼び戻すために迎え鐘をつく。臨済宗の寺なれど、その時期、宗派を問わず参拝者が大勢来はるらしい。
▼ 閻魔堂には京都魔界のスーパースターのひとり、小野篁(おののたかむら)立像が安置されている。
平安時代初期、昼は朝廷に、夜は閻魔大王に仕えたという謎多き人物である。
▼ 篁はんの横には閻魔大王様(小野篁・作)がいてはります。
▼ 閻魔はん、かなり怒ってはりまっせ。
▼ 本堂右手に、小野篁が夜な夜なあの世に行くために使ったとされる「冥土通いの井戸」があるのだが、普段は非公開。
▼ 竹林大明神と「冥土通いの井戸」を戸の隙間から撮影。
▼ 森見登美彦センセ著『有頂天家族』の聖地でもあります。ポスターが色褪せてきているのが哀しい……。
▼ 大勢のお地蔵さんが迎えてくれはるのも圧巻。
▼ 町中にひっそりと佇むお寺さんでした。
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▼ ご近所には、お母さん幽霊が赤ん坊のために夜毎、アメを買いに来たというみなとや幽霊子育飴本舗もございます。
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