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Channel: なのにオイラは京都へゆくの?
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『十津川警部 京都から愛をこめて』(・_。)ズリッ

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十津川警部 京都から愛をこめて (文春文庫) 西村 京太郎 文藝春秋

 【カバー裏・あらすじ】
 平安時代に活躍した小野篁(たかむら)。現世と霊界とを自由に行き来したという彼の予言書には京都に災いが起こると記されていた。その予言書の持ち主が十津川を訪れ、忌まわしい来歴について語り調査を依頼すると、行方を絶った。京都で次々と起こる怪事件。予言書との関連は何か? 悲劇をくい止めるべく、十津川は京都へ向かった!

  先日、本屋さんへ行ったおり、偶然、文庫本新刊コーナーで見つけてしまったのだ。

 西村京太郎は今まで読んだことがなかったのだが、表紙カバーが「大文字の送り火」と「五芒星」なのである。
 この組み合わせは、オイラのハート直撃、ストレートど真ん中なのである。
 すぐさま本を手に取り、レジに直行したのであった。=ε=ε=ε=ε=(o・・)oぶーーん

 「1200年後の京都に災いが起こる」という内容の小野篁、筆の掛け軸を所有していた男の不審な焼死。掛け軸を買った友人夫婦の謎めいた失踪。
 次々に京都で起きる怪事件――芸鼓の不審死、首なし死体、相次ぐ神社の不審火……。
 京都へと赴く十津川・亀井コンビ。

 (;゚∀゚)=3
 未読の貴君! おもしろそうでしょ?

 そう。物語の導入部はわくわくしながら読めました。

 ところが……小野篁と安倍晴明の末裔が登場してきて、互いの透視能力を披見する部分から、この小説は急転直下、とんでもない世界に突入していくのであった。
 ( ゚Д゚)ポカーン…

 箱の中身を透視する能力は、小野、安倍ともにほぼ互角。次々に言い当てるのである! 「それなら犯人も言い当てられるやろ」と登場人物たちが言わないところがスゴイ。

 そして「京都人」を愚弄するかのような、まちがった適当な描写の数々。まがりなりにも一時、山村美沙と京都住まいだったんでしょ?

 たとえば、山鉾巡行で「注連縄切り」を終えたあと「くじ改め」をしていたり、平安京ができる前からあった上賀茂・下鴨神社や松尾大社は鬼門封じのために歴代天皇が建立したと書いてはる。

 六道珍皇寺から化野念仏寺まで、わずか20分ほどで移動できますのん?

 山鉾巡行中、千本ゑんま堂から盗まれた直後の閻魔大王像が、鉾町界隈でウロウロしているのはナゼ? 実際、当日のあの界隈は観光客も警察も多いのである。犯人は、わざわざ目撃されるように行動しているのか?

 (*`◇)ブォーーー炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎炎
 読んでいて段々腹が立ってくる。

 どこかでストーリーが軌道修正され、導入部分の伏線も収束されるものとして読み進めって行ったのだが、結局、最後の最後まで斜め上を破綻したまま突き抜けていってしまったぞ。
 Д ̄)え〜

 この小説は、2010年の『オール讀物』に連載されていたそうだが、どうして編集部はこんな内容でOKを出してしまったのかが理解できないくらいに、恐ろしいほどの「超駄作」である。

 プロ作家の作品とは到底思えない。まだ、新人賞に応募してくるアマチュア作品の方が、プロットもテーマもしっかりしているんではないだろうか?

 推理小説でもない。かと言ってホラー小説でもない。広い意味でのファンタジー作品なのかもしれないが……どちらかと言えば江戸川乱歩の『少年探偵団シリーズ』のノリに近い。
 東京上空で多数の「空飛ぶ円盤」が目撃されました。実は、怪人二十面相がハトに皿をつけて飛ばしていたのです。Σ(゚д゚lll)ガーン

 いっそのこと、ジュブナイルに全面改稿した方がよいと思いますよ。

 いずれこの小説は絶版されるでしょう。

 巨匠作家の超駄作。

 今後は「幻の作品」として高値で取引されるかもしれませんよ。☆(ゝω・)vィェィ

 ▼ リアルにショックでした。合掌。(´;ω;`)


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