
監督:三隅研次
脚本:笠原良三
原作:子母澤寛
出演:勝新太郎、近衛十四郎、高田美和、朝丘雪路、中尾ミエ、小池朝雄
美術:下石坂成典
【あらすじ】from Amazon
六つになる良太を連れ、前原の宿にいるという夫の庄吉(伊藤孝雄)を訪ねて旅をしていたおみね(磯村みどり)は病が重くなり、旅籠で息を引き取る。たまたま相部屋になった座頭市(勝新太郎)は良太に杖を引かれながら、前原に向かう羽目に。旅芸人の一座と知り合った市は、興行の邪魔をする金井の万造(田武謙三)一家を得意の居合い斬りで退散させる。道中、浪人風の侍・赤塚多十郎(近衛十四郎)と懇意になった市は前原の宿に着くが、そこは代官手附の鳥越(小沢栄太郎)とグルになった前原の権造(小池朝雄)一家が支配していた。庄吉が働いているという釜焼きの名人・太兵衛(松村達雄)を訪ねたところ、一年ほど前から行方知れずだという。市は鳥越の口から庄吉の居所を聞き出そうと待ち伏せるが、闇から現れた赤塚が一刀の下に斬り捨ててしまった…。
○
映画のタイトルが「血煙り街道」なんで、ハードなスプラッター時代劇かと思いきや、人情もの大衆娯楽映画でありました。
▼ 中尾ミエさんの歌も聴ける。
▼ 近衛十四郎氏の腰にヒョウタンが。さりげなく「花山大吉」を宣伝していたのであろうか?
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さて、気になるロケ地。
大映京都撮影所の作品なんでロケ地も京都周辺なんやと思うんですが、ほとんどまったくわからない。(+_+)
▼ 唯一わかったのは大覚寺・護摩堂と石仏群。
▼ 左の石柱の文字が読み取れたら場所が特定できるのに……
▼ 木津川のような気がするけど、ちがうかも……
▼ 山道のシーンも多いけど、どこなんやろか?
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▼ 今回、いつも見過ごしがちな美術さんの仕事ぶりにも注目してみました。
▼ 座頭市に真っ二つに斬られたハチ。作り物ですよね? でも、動いてる。
▼ 絵皿の数々。あとで割られてしまうのはもったいない。
▼ 仕込み杖の切れ味を表現するためにバラバラになる細工をされた駕篭。
▼ 仕込み杖の切れ味を表現するために斜めの切れ目の細工をされた格子。
▼ スタジオセットの黒塀。下石坂氏の設計・施工ですか?
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DVDを見る前に、いろんな人のレビューを読みました。
そのすべての方々が勝新太郎氏と近衛十四郎氏の対決シーンを絶賛されており、チャンバラ映画史に残る名勝負なんやそうです。
オイラは見る前からおのずと期待してしまって、少々ハードルを上げてしまったのか……
殺陣師を介さない二人のアドリブでの撮影だったそうです。剣さばきは速く、互いの真剣さは伝わってくるのですが……映画史の残るというチャンバラの凄さがオイラにはわかりまへんでした。
そして、すごく奥が深かった。
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