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【内容紹介】
『新耳袋』の中山市朗が全国各地から狩り集めた選りすぐりの怪談集、待望の第3弾!
怪談は、夏だけではない――日本ならではの四季折々の風景や行事を織り交ぜて語る、怪談実話。心揺さぶる66話。
冬空の下、にぎやかな通りに、半袖半ズボンでつっ立っている少年。その姿に目を奪われた女性が直後に遭遇した恐ろしいできごと。(冬/「夏姿」)
毎年、3月3日の朝に天井からバサリと落ちてくる異様なモノとは?(春/「落ちてくるもの」)
真夏のキャンプ場で、真紅のコートを着て、身じろぎもせずにこちらを見つめている女性。不審に思った若者たちは、その正体を確かめに行くが……。(夏/「赤いコート」)
夜の9時になると、部屋の中で聞こえる謎めいた囁き声。やがて恐ろしいモノを見てしまい――(秋/「 十五日に行きます」)
他、粒ぞろいの作品を収録。現実の歪みから漏れ出る恐怖と違和感に震撼せずにはいられない――。
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この本、去年の末に出版されてたようなんだすが、今まで知りまへなんだ。最近買って、読んでみましたがな。
今回は「京都」絡みの怪異譚や「山」絡みの怪異譚が、以前に比べて多く収録されていたようで、個人的には満足でおました。
ただ……場所が特定できないよう、ぼかして書かれてある話がほとんどで、そこがどこなんかを想像しながら読む楽しさはあるにせよ、偏愛京都主義者のオイラとしては場所を特定しておきたくなるんだす。
京都府下のある町の産院科ってどこにありましたん?
京都府下の某町にあるモール型ショッピングセンターってあそこのこと?
京都のかなり大きなお寺?
周山街道のKトンネル手前の旧道に闖入しないよう気をつけねば。
祇園に路地はいっぱいあるし……。
丑の刻参りのK神社ってあそこしかおまへんやろ?
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