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Channel: なのにオイラは京都へゆくの?
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『左京区恋月橋渡ル』

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左京区恋月橋渡ル (小学館文庫) 瀧羽 麻子 小学館

 【内容紹介】
「山根くん。おめでとう。それが恋というものなりけり」
 毎朝六時半のラジオ体操にはじまり、「いただきます」の声を合図にほかほかの朝食が食堂のテーブルに並ぶ。京都市左京区の学生寮で四年間なじんだ生活は、山根が大学院生になった春からもつづいている。ウマがあう生物学科の安藤や数学科の龍彦らと同様、工業化学科の山根もまた趣味と研究を偏愛しすぎる毎日で、当然、異性のことなんて頭の片隅にもなかったのだが――。
 葵祭や五山送り火、京都ならではの風物を背景に、不器用な理系男子のみずみずしい初恋のときめきを、あたたかく包みこむ純情恋愛長編小説。

 前作『左京区七夕通東入ル』の続編というか姉妹編というか……そういう作品だす。

 前作はうら若き乙女の恋模様が描かれておりましたが、今作は冴えない理系男子学生の恋模様だした。

 前作は主人公が女子やったので感情移入できまへんだしたが、今作は男子が主人公やったんで、冴えないオッチャンのオイラも感情移入し、もう遠い青春の日々を思い出しながら読み進めることができましたがな。\(^o^)/

 葵祭や蛍の宴、ヒロインがお寺の娘さんという「京都」ならではのストーリーがよろしおます。オイラ的には前作を越えましたな。

 そしてラスト……舞台は大文字山の送り火だす!

 大文字の送り火ファン必携の書!
 一般人にあまり知られてへん、8月16日の大文字山・火床の情景を鮮明に描いてはります。よう調べて書いたはるわ。

 オイラもそういう(99.9%ありまへんが)チャンスがあれば、送り火のお手伝いをさせてもらいたいなあと秘かな野望を持ってましてんけど、読んでると熱中症になりそうで、できそうにありまへんわ。ふもとから、扇子か団扇をあおぎながら送り火をながめさせてもらいます。


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