Quantcast
Channel: なのにオイラは京都へゆくの?
Viewing all articles
Browse latest Browse all 459

『東山三十六峰を歩く・面白の花の都や』

$
0
0
東山三十六峰を歩く  面白の花の都や 三浦 隆夫 京都新聞出版センター

 【帯・内容紹介文】
 花の都に寄り添い 鴨の川面に姿を映して たおやかに横たわる 東山三十六峰――
 朝夕・四季おりおりに 変幻の表情を見せ 栄枯盛衰の歴史を 見つめ続けてきた 古都の借景 名所づくし歌枕の峰々を めぐり歩く 平成の回峰――

 秋の古本まつりで買い求めた一冊。

 平成6年(1994年)5月から翌年3月まで京都新聞夕刊に連載されていた東山紀行をまとめた本で、オイラが購入したのは1995年7月発行の初版本である。

 ほぼ20年前の内容なれど、東山は景観上、主要部分は国有林で古都保存法などの法的規制で保護されており、江戸期の俳人、服部嵐雪が「ふとんきて 寝たる姿や ひがし山」と詠んだ佳麗明媚なるなだらかな稜線は未だ健在なのだ。

 本文中の「巨木が倒れて道をふさぐ」等の細かい情景描写は、20年後の今も残っているとは思えないが、参考にはなりましょう。
 「第十四峰・善気山」のページで、筆者の三浦氏は頂上から市街地を見、右に細い林道を進み中尾水の東あたりに降りてはるのだが、現在、頂上から北に向かう細い林道があったかなあ? オイラが気付いていないだけなのか……。善気山の北側には、本文に記されている「湧き水」「土砂止めのえん堤」が今もあるので、そんな幻の林道を探してみるのも面白いかもしれないねえ。

 「東山三十六峰とはこの山々のことや!」という具体的な山名を指す定説はないらしい。「三十六」というのは、単に数が多いという意味なんだそうだ。
 比叡山を三十六峰に入れるかどうかにでさえ異論があるようなのだが、現在では昭和31年(1956年)に京都新聞が定めた説が一般に流布しているのだという。(すごいぞ京都新聞!)
 北から列記しておこう。

 △比叡山△御生山△赤山△修学院山△葉山△一乗寺山△茶山△瓜生山△北白川山△月待山△如意ヶ岳△吉田山△紫雲山△善気山△椿ヶ峰△若王子山△南禅寺山△大日山△神明山△粟田山△華頂山△円山△長楽寺山△双林寺山△東大谷山△高台寺山△霊山△鳥辺山△清水山△清閑寺山△阿弥陀ヶ峰△今熊野山△泉山△恵日山△光明峰△稲荷山。

 ふむふむ……東山トレイルコースを歩いていても、まだ行ったことがない山、なんとなく付近を通りすぎてしまっている山がたくさんあるぞ。(O_o)WAO!!!

 それに、地元民であったとしても、人それぞれに呼び名が違う山もあったりして……奥が深いぞ東山!


Viewing all articles
Browse latest Browse all 459

Trending Articles