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Channel: なのにオイラは京都へゆくの?
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『猫怪々』

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猫怪々 (集英社文庫) 加門 七海 集英社

 【裏表紙の内容紹介】
 猫に優しい町を選び、マンションを購入した著者。ある雨上がりの日、路地裏で一匹の仔猫と出会う。掌(てのひら)に乗るほど小さく、ぐったりしていた仔猫を見捨てられずに飼うことを決意するが、いくつも病気を抱えていたうえに、なんと怪異現象までついてきて……。病院通いに、気功にお経。猫に振り回されながらも、しみじみいとおしさが湧いてくる。怪談作家のあやしくも愛にあふれた体当たり「育猫日記」。

 子猫を拾ってから成猫になるまでの約1年間を綴った「育猫日記」なのですが、実録怪談作家として面目躍如たる怪異の数々……。
 心霊系の話が好きな人なら付いては行けましょうが、その手の話には興味がない人にとっては「本の購入代金返せ!」となりましょう。
 オイラは別に無問題。(*^^)v

 京都での怪談イベントに出席しなければならないため、ののちゃん(愛猫の名前)を動物病院に預けて加門センセが東京から上洛して来はるくだりがあります。

 京都の怪談イベントって何ぞや?

 ネットで調べると、2008年8月23日(土)に東映太秦映画村で開催された"「幽」怪談の宴"ではなかろうかと思われます。(本文中に年月日は記載されていません)
 7年前のことなんて全く覚えていないのですが、多分オイラはこのイベントのことは知っていたと思う。お金を取られるイベントは極力避けてたのと、土曜の夜に夜勤の仕事が入っていたことが重なって、イベントの参加を辞退したんやろうと思います。(今なら、もし今年、京都で加門センセご出席で同イベントがあるなら行ってみたい)

 霊感がある加門センセには、病気がちのののちゃんに憑依した「厄」が視覚化して見えるのでした。

 それは小さい羽虫の大群の時もあり、クローバーに似た雑草の時もあり、黒く硬い板のようなもの、白黒の雷紋を描いたような布、糸、黒い粉、白い粉、縄、紫色の光点、海鼠(なまこ)のようなもの、女の顔、針、黒く巨大な飛蝗(ばった)に似た化け物など……さまざまな形となって夜ごと現れるのである。

 それらに加門センセは、お香を焚き、「般若心経」を唱え、気功を施し、霊験あらたかな掛け軸を飾るなどをして「厄」と対峙する。そして、加門センセは己に禁じていた呪術を知人の霊能者から伝授してもらい、それを実践するのであった。

「このやり方をすれば、相手は完全に消えるわよ。実在する人物でもね。すぐに殺すのは難しいけど、行方不明くらいは簡単よ」(本文より抜粋)

 知りたい、知りたい。その方法、オイラも知りたい!(笑)
 ですが、さすがに呪術の詳細は書かれておりません。

 極私的なことながらオイラの友人は、「厄」が物質化したともいうべき人物に、日々、職場で憑りつかれてストレスがたまる一方だというのだ。

 取るに足らない愚痴話を四六時中だべってくるヤツで、友人は「は~ん」とか「ふ~ん」とか言って、生返事で適当にあしらっているらしいのだが、ご本人は話を聞いてもらっていると思っているらしく、途切れることなくエンドレスでしゃべり続ける、ある意味「超人」と言っても差し支えない人物のようなのだ。立ち話を振り切っても付いて来るらしく、友人は戦々恐々の日々を送っているようで、「なんとかしてくれ」とオイラに相談されても、こっちはそんな人間がこの世に存在するというのが信じられん心境なのだが……。(+_+)

 ▼ 最近、オイラが京都で出会った猫は4月12日の賀茂大橋ネコなのです。

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